南アルプスの3000メートル峰で、共に日本百名山です。この「悪沢岳」(わるさわだけ)というのは日本百名山の著者「深田久弥」の言い方です。一般的には荒川岳。その三つのピーク(荒川三山)の東の峰をこう呼んでいます。この悪沢岳と赤石岳は距離的に近いため一緒に登った方が良いです。
南アルプスの北部(北岳や甲斐駒)は比較的行きやすい。それに対して南部は北アルプスよりも行きにくい。行きにくいというのは交通の便があまり良くないのです。東京から麓まで行くのにも一日がかりです。今回は長丁場のため3泊4日です。
静岡まで新幹線。その駅前から出ている一日一便のバス(しずてつジャストライン)に乗り、畑薙第一ダムまで行きました。そこまでで3時間のバス乗車。安部川、大井川をさかのぼります。さらにダムの駐車場からマイクロバスに乗り換えて1時間、麓の山小屋「椹島ロッジ」に到着。本日はここまで。移動だけで登山はなし。椹島ロッジでは、2000円を払って個室を利用。夕食と明日の朝食を注文。ここには浴場もあります。
翌日珍しく朝食を食べる。本日は千枚小屋を目指します。標準タイムは5時間なので、余裕で到着すると見込んで出発。
最初は沢沿いの道。やがて尾根に入り、上り下り、小さな尾根をいくつか越えます。途中でマイクロバスで一緒だった中高年のご夫婦、同じ千枚小屋を目指し、朝飯を食べずに出たのに早々と追いつきました。その先から上り一辺倒の急坂です。若者の団体と抜きつ抜かれつ、最後は引き離しました。千枚小屋は意外と遠い。標準タイム5時間ギリギリで到着。時間は午前10時。まだ早い。
名物のアイスキャンディを注文しましたが、小屋の人はまだお休み中。待ってくれといわれました。例によって早く小屋に着くと、よい寝床の場所を確保できます。その後続々と登山者が到着。あのご夫婦も到着。夕暮れの富士山が鮮やかでした。
翌日日の出前に小屋を出る。本日は千枚岳、荒川三山、そして赤石のピークを経て、赤石小屋まで向かいます。標高は稼いでいるものの、長丁場です。千枚岳に登る途中でご来光。晴天。素晴らしい眺めです。その先千枚岳から下るところで一部岩場がありました。この行程中唯一の難所?です。上りに入ります。そして東岳すなわち悪沢岳山頂に到着。富士が素晴らしい。赤石岳方向を眺める。赤石岳が遠くに見えます。
その先の荒川中岳避難小屋でトイレをを借りる。一旦下りきったところが荒川小屋。時間が早いためまだお客さんはいません。ペットボトルを注文。さらに急坂を登ると荒川岳の中岳山頂。その先を尾根伝いに進むと前岳山頂です。少し戻って赤石岳に向かいました。かなり下ってから、山の裾に沿って歩きます。急坂をジグザグに登ったところでさすがにバテました。赤石岳山頂への最後の登り。疲れながらもゆっくりと上る。そして山頂到着。これで百名山二つ制覇です。
山頂横に赤石避難小屋があります。やがて下山開始。向かうは赤石小屋。尾根沿いの坂を下ります。途中沢に出会いました。その先も長い下り。ようやく赤石小屋到着。今夜の宿です。
受付で尋ねると、千枚小屋から来た登山者では一番乗りだそうです。ただし、途中の小屋から来た人が既に到着済みでした。隣に寝床を確保した人は昨日荒川中岳避難小屋に泊まり、4〜5日かけて北岳、塩見岳を縦走してきたらしい。何日もお風呂に入っていないのでしょう。青山はこのお風呂に入れないのが耐えられない。その後青山同様千枚小屋から来たお客さんも到着。小屋は満員になりました。夕食時突然”氷”が降ってきました。テントに穴が開く?くらいのすさまじさ。
翌日はひたすら下山です。時間的に余裕があるからゆっくりと下ります。途中朝コーヒーをおごってもらい昨夜隣の布団だったおじさんに抜かれました。椹島ロッジに近づくと上ってくる人とすれ違う。最後に抜いたおじさんに再び追いついて椹島ロッジ到着。帰りのバスの時間までかなりあります。おじさんと一緒に風呂に漬かる。そして同じマイクロバス。同じしずてつジャストラインで静岡駅へ。新幹線を利用して家にたどり着いたのは夜でした。
写真1 椹島
写真2 椹島ロッジ1
写真3 椹島ロッジ2
写真4 椹島ロッジ3
写真5 テント場
写真6 登山道から
写真7 千枚小屋
写真8 夕暮れの富士
写真9 千枚岳への登り
写真10千枚岳より
写真11朝の富士
写真12悪沢岳へ
写真13頂上への上り
写真14悪沢岳山頂
写真15悪沢岳山頂から
写真16中岳前岳方面
写真17中岳山頂
写真18前岳山頂
写真19赤石岳への道
写真20赤石岳方面
写真21荒川小屋から
写真22赤石岳の登り
写真23赤石岳山頂
写真24赤石避難小屋
写真25山頂より
写真26山頂より富士
写真27赤石小屋
写真28赤石小屋周辺
写真29小屋の周りの氷
写真30下山道より
写真31畑薙湖
写真32畑薙第一ダム
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