山頂で会いましょう

トップへ戻る 登山の記録へ戻る

大菩薩嶺(山梨県)


これも百名山です。6月、山に登るにはいい時期です。一泊二日、山小屋泊まりで計画しました。
JR中央線、各駅停車を乗り継いで塩山駅下車。そこから登山口までは調度いい時間帯にバスがなかったため、駅から徒歩。延々と車道歩き、緩い上りが続きます。やがて雲峰寺というお寺の下を通り、車道を離れて登山道に入ります。
峰に沿って登山道が続きます。登山道と平行して車道が通っていました。どうやら上の山荘へは車でも行ける感じ。
ロッヂ長兵衛に到着。確かにここまでは車でもOK。ここでペットボトルを買い水分補給。青山が泊まる小屋はこの上の「福ちゃん荘」というところです。そこまで車が通れる道もありますが、林の中を進みます。長い距離を上ってきた精か、途中で足が吊りました。しかも両足同時に、幹につかまってしばらくは動けない。2、3分待てって、ようやく歩ける程度に回復。
歩き出してすぐに福ちゃん荘到着。受付で手続きを済ませる。おじさんとおばさんの二人が出迎えました。本日のお客は何と青山一人。二階奥の畳部屋があてがわれました。
山小屋というのは時期によって様々です。満員電車並みに混む場合もあれば、今回みたいに客一人という場合もあります。
まずは山の情報(山頂までのルート、所要時間等)を聞く。明日は大菩薩嶺の最高点から有名な大菩薩峠を経由して、またここに戻ってくる。3時間半ぐらいと聞いて、自分なら2時間半と見積もりました。
ここにはお風呂もあります。五右衛門風呂です。一人なのですが沸かしてもらいました。風呂と山荘は別棟で、その間を道が横切っています。夕食をとり、例の「東アルプス楽集国」のスタンプをもらって部屋に。自分で布団を敷く。
夜寝入っていると、ふすまの外の廊下を誰かがゆっくりと歩いている気配がしました。夜は発電機も止まっているため静かです。「ミシッ、ミシッ」っと足音が聞こえます。どうも長い廊下を行ったり来たりしている様子。恐らく山荘の人が見回りに来ているのだと思っていましたが、度々来るのでふすまを開けてみると誰もいない。後で解ったのですが、これは木造造りの山小屋で(たまに)起きる板のきしみです。湿った時期に起こりやすい。その日の天候は曇り時々雨でした。これを霊の仕業だと解釈している人がいます。この場所は、戦国時代の話から始まって、山での遭難ほか、いろいろな事件のことなどがあり、青山も知っていましたが、それと霊とは関係なし。青山はたった一人で山小屋や無人小屋に何度も泊まっていますが、科学では説明できない現象など一度も経験したことはありません。
翌朝、朝もやの中を山荘の人に送られながら出発。最短コースの唐松尾根を行く。途中前を行く一人の登山者を追い越す。周りは靄というより、濃霧です。視界なし。「自分が登るときはいつも天気が悪い」と、追い越した登山者もぼやいていました。山とはこういうものです。半分以上は天候に恵まれません。それでも登るのが本当の山好き。
大菩薩峠に通じる道と出会ってから左に進み少し上って大菩薩嶺の最高点にあっけなく到着。山頂は林の中で展望なし。さきほど追い越した登山者も上がってきました。写真を撮ってしばらくその登山者と雑談をしてから下山。帰りは峠経由です。天気がよければ富士山等が見られるのですが今日はあいにくです。
しばらく歩いて大菩薩峠に到着。ここは昔の青梅街道。下れば青梅を経由して江戸に通じていました。
峠から先ほどの福ちゃん荘に戻る。帰りはもと来たルートをバック。ロッヂ長兵衛手前でたくさんの登山者とすれ違う。彼らはおそらく車で来たのでしょう。途中、雲峰寺に立ち寄る。福ちゃん荘で入浴券をもらった「大菩薩の湯」で土産を買いました。せっかく券をもらったのに、湯には入りませんでした。大の温泉好きである青山としてはもったいない話です。
帰りはバスで駅まで戻りました。その運賃が何と100円。運転手さんに「安いですね」と声をかけてから、バスを降りました。

写真1 福ちゃん荘  
写真2 大菩薩嶺頂上
写真3 大菩薩峠   

    
メール