今回、昨年行けなかった高野山町石道を歩きました。
町石道とは、かつての高野山の参拝道で、一町(昔の距離の単位で約109メートル)ごとに目印の石塔が建てられています。石塔の数は全部で180個で、参拝道の総距離は22キロメートルです。
前日4月27日、東京から新大阪を経由して和歌山に。和歌山城などを見学。市内のビジネスホテルに泊。
翌4月28日、和歌山駅から朝一番の電車に乗り、途中高野口駅で下車。参道の起点は紀の川を渡った反対側なので、駅前でタクシーを呼びました。約10分ほどで、最初の町石(180番目)がある「慈尊院」(注)というお寺に到着。タクシーを降りて、運転手さんに特大の地図をもらいました。これをもっていれば安心。朝7時登山開始です。
「慈尊院」の奥の石段を上がると右手に180番目の町石がありました。石段を登って「丹生官省符神社」(ここも世界遺産です)へ。
拝殿の横にオレンジ色のレンガが埋まっていて、そこに立つと高野山のピークが見えます。
「丹生官省符神社」の右側の道に入って坂を少し下りると、二番目の町石(179番)がありました。そこから先は山道です。
まずは眺めがいいという「展望台」へ。この展望台までの登りが全行程で一番きついといわれています。約30分で展望台に到着。紀の川と反対側の和泉山脈がよく見渡せます。ここからも少し上り。何組かの登山者を追い抜いて「六本杉」という四辻に到着。ここで道は鋭角に曲がっているので注意。(そのまま真っ直ぐ行ってはいけません)
途中に「東屋」(屋根付ベンチ)あり。道にはところどころにこうした休憩場があります。「二つ鳥居」を過ぎ、途中ゴルフ場の横を通り、「神田地蔵堂」(この付近には公衆トイレもあります)を通過。道はほとんど平坦なのでどんどん進みます。道は分岐などがありますが、標識があるため、それに従って進めば迷いません。やがて車道に出る。ここにはバス停もあり、かつ自販機もあります。
ここで杖をつき白装束のご婦人3人とすれ違う。「慈尊院からどれだけかかりましたか?」と聞かれたので3時間と答えると驚いていました。恐らくこの方々は3時間以上かかるでしょう。迂回ルートを知らないと辛いと思います。
ここから車道を離れてまた山道を登ります。ここは少しきついです。さらに車道を交差して休憩場所の横を過ぎてから、道は隣の車道と平行して続きます。
途中沢に沿って歩きます。最後は上り。上りきったところが高野山の入り口の「大門」です。
時刻は昼12時。「慈尊院」からここまで調度5時間かかりました。コースタイムは7時間と聞いていたのでまずまずです。町石道は最後は高野山の中心「根本大塔」まで続きます。
これで高野山は3度目。「奥の院」なども訪れているし、宿坊に泊まったこともありますが、今日はこのまま帰ります。
帰りはまずバスに乗り、高野山駅からケーブルカーで下り、極楽橋駅から南海の特急で大阪難波に出ました。
注:ここはユネスコの世界遺産のひとつ。「女人高野」と呼ばれ、かつて高野山が女人禁制の頃、女性はここで参拝したという話です。
写真1 慈尊院
写真2 最初の町石180町
写真3 二つ目の町石
写真4 町石道の様子
写真5 展望台からの眺め
写真6 途中の町石
写真7 町石 150町
写真8 六本杉の辻
写真9 途中の休憩場所
写真10二つ鳥居
写真11途中の公衆トイレ
写真12二つ並んだ町石
写真13途中の標識
写真14鏡石
写真15沢沿いを登る
写真16高野山大門
|