山頂で会いましょう

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山上ヶ岳(大峯奥駈)(奈良県)


修験道の山で有名な奈良大峰山。大峰山は日本百名山(近畿地方最高峰)ですが、山頂はすでに到頂済みです。奈良県の吉野と和歌山県の熊野を結ぶ大峰山を中心とした縦走路を大峯奥駈道といいます。距離的に長く踏破するのに何日も掛かるのですが、もともとは登山道というより修験道の道のため、山小屋もあまりなく、代わりにお堂があります。つまりテント必須。1回で踏破するのは不可能なため、2、3回に分けて歩こうと考えました。まずはその1回目。
装備は50リットルザックにテントと寝袋を収納。途中水場も少ないことからペットボトルと、食料として携帯栄養食を持参。
東京から新幹線で京都に。近鉄に乗り換えて、大峰登山の玄関下市口駅へ。そこの松月館という宿に泊。天候は雨です。明日の天気が心配。
翌日早出しました。近鉄で吉野神宮駅へ。そこからタクシーを呼ぼうとしましたが、早朝のためまだ営業していませんでした。時間があったため徒歩で坂道を上り吉野神宮を参拝。裏口で待っているとタクシーが来ました。タクシーに乗り奥駈の入り口へ。タクシーの運転手が言うには、「吉野神宮を参ったらいいことありますよ」
金峯神社(奥千本口)から登山道に入ります。その先の石が敷き詰められている道を進みました。
山道に入ったり車道に出たりしながら歩きます。途中道路工事をしている人に出会い、山上ヶ岳への道を尋ねる。まだまだ先のようです。
四寸岩山あたりに登山者がいました。そこから一旦下がり、大天井ヶ岳の巻き道を通過。山上ヶ岳に向かう先に女人結界(五番関)がありました。ここから先は女性入山禁止と言う意味。そんな女人禁制なんて今時あるのか?そう思いきや、ここから先結界が終わる阿弥陀ヶ森まで不思議と女性登山者に会いませんでした。
結界を越えたその先にロープの上りがあって道が不明瞭な場所を越える。その先に氷が枝を覆っている地帯がありました。もう4月なのに霜が下りているなんて驚きです。さらに進むと茶屋があり山上ヶ岳の登り口に到着。そこから先は岩登りの道です。クサリ場もあります。足はバテ気味です。重いリックを背負っての長丁場の道。何とか岩山をよじ登る。その先の岩の上に「西ノ覗」という崖があって、ここは修行のためロープで縛られた行者を落として恐怖を体感させるところです。恐る恐る下を覗く。霧で谷底は見えません。
山上ヶ岳の頂上にはお堂や宿坊があって、山頂がどこなのかがわかりませんでした。そこから小笹宿へ下る。下る道がわからないと、登山者のおじさんが案内してくれました。
小笹宿に到着。ここには小さなお堂(そこで宿泊可能)と、水場があります。テントを張るには適地です。他にもいくつかのテントが張られていました。青山も場所を見つけてテントを設営。この奥駆には登山道沿いにトイレがあまりないことが不便です。近くで用を足しました。そのあたりは霜で凍っていました。携帯食だけを食べて就寝。一日目終了。かなり進んだと思われます。
翌朝早く起床してテントを片付けて出発。今晩はできれば以前泊まった弥山小屋まで行きたい。昨晩小屋に電話をして予約をしておきました。
道は尾根沿いに続きます。その先はアップダウンの連続。しかも急坂。クサリ場あり。重いリックを背負っての上り下りは辛い。特にクサリにつかまりながらの下りは難。大普賢岳、七曜岳を越える。行者還岳・天川の辻で疲れました。そこにはトイレがあって休憩。疲れ気味なので、1回目の奥駆はここまでで終了にしたい。またこの次。
弥山小屋にはキャンセルの電話を入れて、尾根道から行者環トンネル(ここには駐車場もありタクシーを呼べる)へ下山。ところが下山のルートがわからない。目印に沿って下っても、途中で道が消えていました。何度か道を探しましたが、結局下れず、また尾根道に上がりました。この時間この場所はほとんど人は歩いていません。道を進んで、奥駈道出合から下るところ、日が暮れそうなため、尾根上でテント泊に切り替えました。もう一泊過ごす。テントを張るのに適当な場所を探しました。その先にちょっとした広場があり、そこにテントを張りました.すでにそこにはテントが一張り張られていました。テントの中にいたおじさんに挨拶。隣に張らせてもらいました。例により栄養食とペットボトルの夕食。テントを出ると夜空にたくさんの星が瞬いていました。すばらしい星空です。その後テントの中で寝袋に包まる。深夜野外で獣(おそらく鹿)の鳴き声を聞きました。そのほか物音はせず。沈黙の夜です。
翌朝日の出前に起床。テントをたたむ。隣のおじさんはこれから吉野に向かうそうです。青山は行者還の下山口へ。弥山が見えます。途中弥山への登山道を折れて、行者環トンネルへ下りまた。この下山道はかなり急です。下からたくさんの人が上ってきました。やがて川を渡って行者環トンネルの駐車場へ。今回はここまでで帰還します。調度タクシーが登山者を乗せてきたところで、その帰り道乗せてもらいました。
下市口駅へ。いつものように近鉄で阿倍野橋へ。地下鉄と新幹線を乗り継いで帰宅。


写真1 奥駈入り口   
写真2 女人結界門  
写真3 山上ヶ岳の霧氷
写真4 山上ヶ岳の像 
写真5 山上ヶ岳西ノ覗
写真6 登山道から   

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