山頂で会いましょう

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八ヶ岳(長野県・山梨県)


最初に八ヶ岳に行ったのは2010年の5月、ゴールデンウィーク明け。わざわざ雪のある時期を選び、行者小屋から地蔵尾根に取り付いたところで、傾斜が急なこと、雪が深いこと、合わせて雪山技術が未熟なこともあり、上の山小屋(赤岳展望荘)が間近に見えるのに断念。行者小屋に引き返しました。
翌年改めて挑戦。同じく雪の残る5月。小屋泊まり一泊二日です。
JR茅野駅からバスで美濃戸口へ。そこから林道を徒歩で進みます。山小屋が三軒あるところで道が分岐します。北沢と南沢。いずれも本日泊まる行者小屋に至るのですが、今回は南沢ルートを進みました。
すぐに登山道には入ります。そこから川に沿って登っていきます。比較的平坦な上りですが、所々急なところもあり、途中からバテてきました。たびたび休む。発電機の音が聞こえて、行者小屋到着。辺りは一面雪です。そこから八ヶ岳最高峰赤岳を望みます。
翌日、朝食をとらずに早々と出発。すぐにアイゼン(12本歯)を装着。地蔵尾根は急です。ただ前回よりも雪は少な目。上るに連れて雪が減りました。そこでアイゼンを外す。他の山もそうですが、山は谷筋の方が雪が残ります。尾根や山頂付近は風で飛ばされて、(残雪期も)雪はほとんどありません。
地蔵像を過ぎて尾根に上がりました。間近に赤岳展望荘が見えます。時期が早いためにまだお客さんが(あまり)いないようす。展望荘を過ぎて急登を登り山頂到着。そこに同じ行者小屋に泊まり、青山よりも先に出た登山者がいました。文三郎尾根を登ってきたらしい。本日は天候がよく、眺めもすばらしい。
程なくして下山。途中雪が出てきたため、再びアイゼンを装着。登ってくる登山者とすれ違いましたが、ほとんどの人はアイゼンなし。
行者小屋到着。湧き水でアイゼンを洗う。そこにいた登山者に聞かれました。「この上で雪上訓練(ピッケルを使用した滑落停止訓練)する場所はありますか?」「あるけどこの時期、雪の上にゴミがたまり、滑った泥だらけになるよ」
行者小屋からバス停まで下る間にも登ってくる大勢の登山者とすれ違いました。その度に本日の山の状況を聞かれました。
その後、雪がまだ多い4月にもここ八ヶ岳に来たのです。このときは北沢を経由して、赤岳鉱泉に泊まり、硫黄岳に登ろうとして時間切れで引き返しました。
ぐっと間が開いて2016年、今度は山梨県側から登る計画を立てました。代表的なルートは二つ。真教寺尾根と県界尾根。いずれもルートが長く上部は急です。今回は県界尾根ルート。一泊二日の小屋泊まりです。
JR小海線の清里駅からタクシーを利用して登山口へ。そこから草原の道を進みます。尾根に上るまでは若干急ですが、尾根道は緩やかです。正面に赤岳が見えてきました。このルートを登っている人はいません。誰も抜かしませんし、抜かされもしない。下りてきた数人の女性登山者とすれ違っただけです。
並行している真教寺尾根にヘリコプターがホバーリング(空中で静止している状態)しているのが見えました。
さらに登るとそこから先はクサリの連続です。クサリ場自体はそれほど急ではないのですが、足元のガレ場は落石を起こしやすい。小石だけではなく、人の頭ほどの石も下手をすれば転がしてしまう。非常に危険です。途中赤岳展望荘に向かう分岐で、山小屋経由で登るかどうか迷いましたが、そのままクサリ場に取り付きました。そこから先で下りてくる人とすれ違いました。
この山梨県側のルートは真教寺尾根から登って県界尾根に下るのがはやりらしい。
クサリ場で下りてきた男性登山者が、真教寺尾根で(落石による)胸部骨折の女性登山者の救助を手伝ったと言っていましたが、先ほどのヘリコプターはその救助のものだったのです。(青山は山小屋への荷揚げだと思っていました)
連続したクサリ場を越え、山頂到着。思わずガッツポーズ。
下山は前回同様美濃戸へ。急な道を下って赤岳展望荘到着。こちらでの泊りになります。個室が空いていたので、狭いですがそこで一晩。ここ赤岳展望荘には何とお風呂もあります。夕食後小屋の外から眺めると、靄で何も見えません。完全に日が沈んで、夜空を見れば星がまたたいていました。
翌日地蔵尾根を下り、行者小屋経由でバス停へ。

八ヶ岳。次のコースは、真教寺尾根。そして編笠から権現、赤岳、横岳、硫黄岳と縦走。果たして今後行く機会があるか?

まったく登山とは関係ありませんが、八ヶ岳といえば、堀辰雄の小説「風たちぬ」。舞台は八ヶ岳の麓にあるサナトリウム(結核診療所)です。モデルになった病院が今でもあり、その病院を見るためだけで、ここ八ヶ岳を訪れたこともありました。

以下2010年5月
写真1 八ヶ岳の峰々     
写真2 行者小屋        
写真3 雪の峰々        
以下2011年5月
写真4 地蔵尾根から    
写真5 赤岳頂上を見上げる
写真6 中岳          
写真7 横岳方向       
写真8 地蔵と標識      
写真9 赤岳山頂       
写真10阿弥陀岳と麓の町 
写真11蓼科山方向     
写真12山小屋を見下ろす 
以下2015年4月
写真13赤岳鉱泉      
写真14登山道から雪山  
以下2016年9月
写真15県界尾根から赤岳 
写真16山頂の様子     
写真17山頂から富士    
写真18阿弥陀岳      
写真19山頂からの下り  
写真20横岳への尾根   

    
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