妖怪物語
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夜道を歩いていると、横から顔に砂をかけられたような感覚を覚える。もちろんそこには誰もいない。本当に砂の場合もあるが、砂か何かわからないこともある。
単に左右の木々の枝や葉にたまっていた砂が、そばを人が通ったことによって落ちてきたに過ぎない。それをなぜ老婆の仕業にしたのか?そういった人に砂をかける老婆が昔いたのか?何か自分の存在を知らせたいのか?
他にも夜ろうそくの灯りがひとりでに消えることがある。同じように老婆の妖怪「灯消しばばあ」である。もちろん正体は風であるが、なぜ老婆なのか?なぞである。
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