馬男妖怪ともいわれる。妖怪の中で一番恐ろしい。雨の降る晩戸外で馬がけたたましく走り回っているような気配がして、家の外に出てみると草はらを馬そっくり顔をした男が首のない馬を乗り回していたのである。その妖怪を見た者は必ず死ぬ。
馬を乗り回している者は、現代でいえば暴走族か?夜中にそのようなものを目撃したらさぞ驚いたことであろう。そのあまりにも恐ろしい姿を見た者が馬の首と人間の顔を見間違えたものかと。
妖怪を見た者は必ず死ぬといわれているが、これはツタンカーメンの呪い(注)と同じ。人間はいずれは皆死ぬものである。
(注) ツタンカーメンはエジプトの王で、死後ミイラにされた。そのミイラの棺を開けた調査隊の一行が次々に死を遂げていったという話である。ただし、寿命で死んだ場合もあったため、必ずしも呪いではない。
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