TSUKUSHI AOYAMAのホームページ

トップへ戻る インデックス
← 前へ 次へ →

量子力学とは何か? 粒子と波


 続いて、この節では量子力学について話します。
量子力学とは何か?誤解を恐れずに簡単に言うと、この宇宙は、たくさんのエネルギーを持った小さな粒子(これを量子といいます)によって構成されている、ということです。量子には、電子などの素粒子が含まれます。さらに電子などの素粒子には、物質の性質と波の性質の二つを持つということです。この物質と波の両方の性質を持つということが、大変なことを意味しているのです。物理学の常識としては、物質と波はまったく違うものだからです。
物質とは何でしょうか?物質は原子の集まりです。原子はまた陽子、電子から構成されています。(補足1) この陽子や電子を素粒子といいます。素粒子は質量を持った、大きさのない点だと言われています。でも大きさのないものが見えるでしょうか?(もちろん人間の目には見えない)大きさがあるならどんな形をしているのか?パチンコ玉のような球形か?その球体には内部と外部の境界となる面があるのか?球体ならリンゴのように半分に割ることができるのか?その球面は滑らかなのか?それとも地球のように凸凹なのか?その球体は自転しているのか?など疑問が尽きません。
波についても疑問があります。そもそも波という物体はありません。海の波濤や音波などの波の実体は、水や空気の分子です。それらの分子がとなりの分子と互いに力を及ぼしあい、その作用が次々に伝わっていく現象、それが波です。従って水や空気などの分子がなければ波という現象は起こらないのです。ところが干渉など波としての性質を持つ光が、太陽と地球との間の何もない空間を伝わるのはどうしてでしょう?もしかして光は粒子?だったらなぜ干渉という現象が起きる?(補足2)
結局、物質を構成している素粒子って、どんなものだろう?素粒子は空間の一点にあるのではなく、空間的に広がりを持つ。ただしその広がりは一定ではない。状態によって変化する。その広がりに内部、外部の明確な境界はない。例えるなら、雲のように絶えずもやもやしながら、波のようにふわふわと移動している存在。波だから決まった波長と周波数を持つ。それが我々の体も構成している素粒子。あなたはイメージできますか?

図16「粒子と波」を参照。

 量子力学は、20世紀になって確立された新しい分野ですが、粒子を波として表すシュレディンガー(注)方程式を解くことによって、原子や分子の構造を明らかにし、化学の分野で大成功を収めました。さらに現代では、原子などのミクロの分野以外でも有用されています。
(注)1887〜1961 オーストリアの物理学者 量子力学を確立

 そもそも粒子も波も、それぞれが互いに異なる性質を有したモデルとして(人間が勝手に)考え出し、その両方の性質を合わせ持つとしたところから混乱が生じるのです。最初から量子しか存在しない。完全な粒子、あるいは完全な波など現実には存在しない。とすれば特段驚くことではありません。

(補足1) 原子を構成している陽子は、さらに小さいクォークから構成されています。詳しくは次節で。

(補足2) 波の干渉とは二つの波が重なり合うこと。干渉は物質では起こりません。だって、人間も物質でできていますが、AさんとBさんが重なり合えるでしょうか?完全に一つの位置で合体するんですよ。

ご意見・ご質問