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量と質


 なぜ、この世界には量だけではなく、質もあるのでしょうか?恐らくそんな馬鹿なことを考えている人はいないと思いますが、では、いったいなぜでしょう?もしこの宇宙に質がなくて量しかなかったら、実に味気ない世界になるでしょう。もちろん我々人間どころか生物も存在しません。(補足)
あくまで青山個人の仮説ですが、この世界にはまず量しかなかったというもの。ところがその量には基準値みたいなものがあって、それを超えると質が変化する。
例えで言います。コラム「物質と粒子」で電気の量には最小値が存在し、それより小さい値を取れないことを説明しました。その最小値を"e"とします。そこで、0から徐々に電気の量を上げていきます。eに達した途端電気の性質が変化した。今までは、ひたすら引力だった(重力のように引力しかない)ものが、斥力(反発力)に変わった。だからプラス同士、またはマイナス同士は、反発し合うことになった。というもの。
逆の現象も考えられます。詳しくは次節で話しますが、宇宙はもともと大きさゼロの高温高圧の状態。最初はエネルギー(空間に占めるエネルギー、エネルギー密度)が無限大の状態から始まり、「ビッグバン」という宇宙の大爆発とともに膨張し、膨張とともにエネルギー(密度)が減少を始めたというもの。エネルギーが下がるにつれて質が変化したということ。
前に示した4つの力はもともと一つだった。それがエネルギーが減少すると、さまざまな力に分岐した。というもの。この考え方のことを素粒子科学では、「対象性の破れ」とか言っています。すごく分かりにくい言葉ですけど。
 では、なぜ量がある値を超えると質が変化するのか?
またまた青山の仮説ですが、以前量子力学のところで、この宇宙は3次元ではなく、ミクロな次元が無限に存在すると言いましたね。そこで質が変わるということは、その物質、否その素粒子の構造において次元が変化するのではないかというものです。
あくまで例えの話ですが、たとえば1次元の素粒子があるとして、イメージ的には輪ゴムを連想してください。輪ゴムは閉じています。そこにエネルギーが加えられると輪ゴムは振動を始めます。そして徐々にエネルギーを増していきます。輪ゴムは、自分の次元の方向(つまり輪ゴムの輪の方向)以外にその輪ゴムに垂直な方向にも振動を始めます。つまり瞬間ですが、輪ゴム自体の動きに2次元目が生まれているのです。そして限界、この2次元目が完全に繋がりました(反対側に橋を渡す)。繋がるということは閉じた次元になったということです。つまり輪ゴムが、ボールの球のようになったのです。イメージ的には軟式テニスのボールを連想してください。輪ゴムがボールの球になって質が変化した。(図32「素粒子における次元の変化」)参照。
お解りですか?確かに輪ゴムとボールでは質が違いますよね。これについては次説でも話します。

(補足) A君とB君はともに体重60キログラム。もし量しかなかったら、A君とB君の区別がつかない。


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