進化は昔々に起こった出来事、初めて魚が陸に上がった時、初めて鳥が空を飛んだ時、その時のことを目撃した人はいません。(当然) 記録も何もありませんし、まさかタイムマシンに乗って見てくるわけにもいきませんから。 だったら進化なんて根拠も何もないじゃないか?そんなものを研究する価値はあるのか!と抗議したくなるのももっともかもしれません。 ただし知らない人も多いのですが、進化には証拠があります。よく進化の証拠は化石だといわれますが、それは正しくはありません。 化石というのは動植物が死んで、その身体の痕跡がたまたま残って石になったもの。したがってすべての生物が死んで化石になるわけではないのです。もしなるなら世界は化石だらけです。 化石はかつて(何万年前、何億年前)はこんな生物がいたという証拠だけしか残りません。それは現代生息している生物とは異なる場合もあります。「昔はこんな生物がいたんだなあ」とその姿を思い浮かべることしかできません。 さらに化石と化石の関係が分かりません。ある動物が死んで化石になった。それが土の中に埋まっていたとして、その子孫の化石がその真上に埋まっているとは限りません。何で同じ場所で死ななければならないの? 進化の証拠は、図43「生物地理学」を参照。 動物は住む地域がある程度限られています。同じ種類の動物は限定された範囲で生活しています。隣の地域にはまた別の種類の生物が生息しています。 ある地域に住む種をA、隣に住む種をBとします。ところでこのAとBは住む地域が隣接しているため、非常に似ています。AとBは交配(結婚して子供を作ること)も可能です。つまりAとBはもともと先祖が同じなのです。 人間でも同様のことがありませんか?同じ人間でも住む地域が違う(たとえば山岳地域と海洋地域)と身体的特徴が異なることがありますよね。 さて、Bに隣接した地域の種をC、さらにその隣の種をDという具合に地域を離していくと、次第にその違いが顕著になります。ただし、AとBの先祖は同じ、BとCも同じ、CとDも同じという具合に。つまりAからDはみな先祖が同じことになります。 そして最終的な種をZとして、AとZは交配もしません。つまり別の種なのです。ただし、AとZの先祖は(何世代も前かもしれませんが)やはり同じです。同じ先祖から別の種が生まれたということです。これこそ進化の証拠と言えるのではないでしょうか?
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